基礎看護学実習Ⅱを終えて

 1年生が、基礎看護学実習Ⅱを終えました。

基礎看護学実習Ⅱとは、学生が入院患者さん1名を受け持ち、対象を総合的に理解し、看護過程の展開と臨床判断ができる基礎的能力を養う実習です。

2名の学生から実習の感想を寄せられましたので紹介します。

 

1年生・女子学生

今回の基礎看護学実習Ⅱでは、前回行った基礎看護学実習Ⅰとは違い、それぞれが患者さんを受け持たせていただき、日常生活援助を自分たちで考え、実践しました。今回が、初めて実際に患者さんに援助を行う実習だったため、実習が開始する前から大きな緊張感を覚えていました。しかし、患者さんに安全・安楽な援助を提供するため、それぞれグループごとに計画を立て、朝や放課後の時間を使い、技術練習を積み重ねていきました。

援助の実践では、実施することだけでなく、患者さんに必要な援助は何かを考えることの難しさを実感しました。1日目や2日目は、患者さんの情報収集が足りず、患者さんが必要とする援助は何なのか、理解しきれていない部分がありました。しかし、患者さんとのコミュニケーションや情報収集から得た情報を整理し、患者さんの基本的ニードの理解を深めたことで、患者さんの状態に応じた援助を実施することができました。患者さん一人一人に合った援助を実践していくためには、その人の疾患や身体の状態の情報収集をしっかりと行い、患者さんへの理解を深めることが大切であることを学びました。また、患者さんに必要な援助を提供するために、援助を行う目的を常に頭に入れて行動することも、重要であると感じました。

今回の実習では、バイタルサイン測定や清拭などの日常生活援助を行う必要性や、難しさ、援助を行う上での自分の良かった点、改善すべき点を再確認することができました。これらの学んだことをそのままにせず、次回の実習にも生かしていけるように意識しながら日々の授業や演習に取り組んでいきたいです。

 

 1年生・女子学生

基礎看護学実習Ⅱの実習では、自分自身を成長することができました。その理由は、大きく分けて3つあります。

1つ目は、リーダーになったことです。

私は今回の実習が初めてのリーダーで、前もって実習の準備をメンバーと一緒に始め「チームワークをよくしたい」「私が先頭に立ってメンバーを引っ張って頑張る!」という気持ちで取り組みましたが、徐々に自分の力だけでチームをまとめようとしてしまい、人に頼ることができなくなってしまいました。その気持ちが自分の中にたまっていってしまい、実習中常に体に力が入ってしまい気持ちの余裕が持てなくなっていました。実習全体の振り返りを行うとき、メンバーで協力してこそのチームワークの向上だと気づくことができ、自分の思いを表出していくことが大切だと学びました。

2つ目は、根拠のある援助を実施できたことです。

受け持たせていただいた患者さんを主観的・客観的情報をアセスメントし、リハビリを積極的に取り組んでもらいたいと考えました。患者さんからリハビリに対し達成感がないという発言がみられ、その時私は患者さんに「今日はこれができた」という達成感を知ってもらいたいと考えました。そのために足浴をし、筋肉の緊張が緩んだ状態でリハビリに取り組むことで患者さんの運動の幅が広がり、リハビリへの達成感を得られる事ができるといった根拠のもと、援助を実施しました。

3つ目は、援助後の振り返りです。

清拭を実施した際、援助が上手くいかず患者さんに苦痛を与えてしまいました。患者さんの不快な思いが残ったまま、援助が終わってしまったことがとても悔しかったです。そのため、その後リフレクションを行い、自分たちの課題の改善点を見つけ、明日の援助にどう繋げるかをリフレクションしました。そうすると次の日の清拭では患者さんから「あったかいね」「気持ちいいね」と声を聞くことができとても嬉しく、また援助を実施するときには、十分な準備が必要であると改めて学びました。

これらの学んだことから、私は自分の思いを表出しメンバー間で情報の共有を行い、チームを作り上げていくことや、看護ケアの準備と援助方法をメンバーと話し合い、患者さんに苦痛を与えない安全・安楽な援助を行うことを次の実習から活かしていきます。